てぃーだブログ › 「癒しの島」から「冷やしの島」へ › アソシエーション › 『世界共和国へ』を読むためのメモ その9

2008年05月25日

『世界共和国へ』を読むためのメモ その9

5 亜周辺のゆくえ

教科書的な理解では、封建制を倒してブルジョア社会(市民社会)が到来したことになっているが、ある意味で、ブルジョア社会をはぐくんだ自由都市を生み出したのが封建制といえる。前近代的なものをすべて「封建制」と呼ぶのは間違い。さらに封建制は西洋に固有のものではない。これまで述べたように、ギリシャはエジプトなどオリエントの帝国の亜周辺に位置していた。西ヨーロッパはローマ帝国の周辺に位置していた。このように、中核、周辺、亜周辺という位置関係をみることが重要だ。

ウィットフォーゲルは『オリエンタル・デスポティズム』の中で、日本の封建制を中国の帝国に対して亜周辺に位置していたことから論じた。帝国の文明を選択的に受け入れ、それに従属しないというその特徴は、日本固有というより亜周辺に特徴的だといった方がよい。

これらを世界史としてまとめると次のようになる。

中央集権的な帝国が西アジア、東アジアに成立
    ↓
その亜周辺には、中核の文明、制度を受け入れつつ、集権的原理は受け入れない古典古代的な都市国家と帝国が発達
    ↓
さらにその亜周辺に封建制が発達
    ↓
中央集権的な国家が形成(15,16世紀)

最後の中央集権的な国家は常備軍と官僚制を備えた絶対主義国家なのだが、ある意味アジア的国家に似ている。だから、国家について考える時、東洋的専制国家に注目する必要がある
。 

ウィットフォーゲル『オリエンタル・デスポティズム』は未だ読んでいない。これを読んだ上で、世界史における琉球の位置を確認したい。それは例えば「貿易で栄えた非武の島」といったロマン主義を吟味する上でも有効な気がする。


この記事へのトラックバックURL

http://earthcooler.ti-da.net/t2138013
この記事へのトラックバック
http://earthcooler.ti-da.net/ 柄谷行人の『世界共和国へ』を読むためのメモという連載が面白い。志の持続が窺える。 僕は柄谷思想(=NAM原理)を全面的に放棄し否定したけれども、西脇さんは...
[Q-NAM][インターネット]西脇さんのブログが面白い。【femmeletsの日記 Queer Linda Diary】at 2008年05月25日 16:50
この記事へのコメント
世界史における琉球の位置・・・いよいよ(今までのも消化はしていませんが)面白くなってきました。
「オリエンタル・デスポティズム」ですかー(^_^;)。
待ち遠しいです。

5月23日の週刊金曜日に
沖縄の基地マフィア 追及 第5弾
”振興費”大学が載りましたよ。
Posted by きみこ at 2008年05月25日 13:26
きみこさん

このブログをいつも読んでいただいている方を置き去りにしていると思っていたので、感謝の言葉しかありません。

「オリエンタル・デスポティズム」に行き着くのはまだまだ大分先になるでしょう。
早く「マーカラワジーガ」に行きたいのですが。
Posted by 24wacky24wacky at 2008年05月25日 13:41
いろいろ考えるヒントに満ちていますね。
Posted by 攝津正 at 2008年05月25日 14:47
せっちゃん

コメントありがとう。
外はいよいよ沖縄らしい暑さが襲ってきていますが、部屋にこもってやっています。

今日辺野古は座り込み1500日集会です。
この作業はそこと繋がっていると信じながら・・・
Posted by 24wacky24wacky at 2008年05月25日 16:51
※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません