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2006年11月22日

『現代生協改革の展望』①

現代生協改革の展望
21世紀生協理論研究会編
大月書店 (2000.5)
通常1-3週間以内に発送します。



あさわさんに紹介してもらった『現代生協改革の展望 古い協同から新しい協同へ』を吟味し、アソシエーションの理論を探求する壮大で迂遠でかなりヒマな試み。


第2章
「新たな協同の再生」

1 協同とは何か

これは分かり易く要約できたぞ。


古い協同から新しい協同への変容を「新しい協同の再生」というテーマで論じよう。しかし、何が新しいかを論じる前に、「協同」とは何かを検討しなければならない。そこでまず、協同概念 (cooperation) と協同組合 (cooperative) の関係とはいかなるものかを考えてみたい。協同組合運動が歴史的にも協同という概念を軸にその理論と組織を発展させてきたのは事実で、協同概念は協同組合運動のキーコンセプトであった。それでは、今日も協同と協同組合は一体的なものであり、協同組合が協同概念を体現するものと考えてよいのであろうか。

協同と協同組合はイコールではない。われわれは、協同組合以外の組織や運動体も「協同」を担いうると考える。そして、理論概念としての「協同」を協同組合に歴史的に固着したイメージから切り離すためにそれを「メタ協同」と呼び替えれば、われわれのいう「新たな協同の再生」とは「メタ協同」の拡大であると定義しなおすことができる。

マルクスは、未来社会における個人の自由な連合を、フランスにおける社会主義運動の刑法を引き継ぎ「アソシエーション」(association) という概念で表現しているが、われわれのいう「メタ協同」はアソシエーション概念に等しいといってよい。







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この記事へのコメント
ぼくもこれあさわさんに薦められたんですが、買っておらず、24wackyのヒマな試みかなり助かります(笑)
ところでこういう本って「参考資料」に田畑稔や柄谷行人の著作は紹介されないものなんですね(?)
Posted by 水無月ジュン at 2006年11月22日 19:17
参考資料・・・というか、もともとの考えは80年代、あるいは、70年代ごろの著作にあったものなので、柄谷さんや田畑さんがアソシエーションというよりずっと前といっていいかも知れません。

『資本論の誤訳』という本もそうでしたが、本当にすばらしい本は、「大家」からは出て来ないのかもしれません。
Posted by asawa at 2006年11月22日 23:04
柄谷さんより前ですか・・・

この調子でお願いしますよ。

時々疑問符が出てくるところは答えて下さいという意味なのでよろしくね(笑)。
Posted by 24wacky at 2006年11月22日 23:22
karataniさんのすごかったところは、やっぱり、「資本主義ー国家ー国民」、これを3種の交換で説明したところではないでしょうか。

要するに、もっとマクロ的なところ???

問題は「資本論」を貨幣を替える可能性がある、といっていると読んでしまったことではないでしょうか。

「資本論」は逆に、貨幣は存在するしかないし、存在する限り、ほかに何に置き換えようと(LETS?)、貨幣関係が生まれ、資本が生まれる。だから、この資本が生まれる、という「先」に次の展開を読むべきだ、ということを言っている本ですよね。

LETS的なものは「貨幣」のところでは出ずに「投資」とかのレベルで出ると思うんですが・・・
Posted by あさわ at 2006年11月24日 14:28
「貨幣は必要だ」「貨幣は必要でない」(正確にどうでしたっけ?)のアンチノミーを解消するのが地域通貨LETSだという考えが、いざ実践してみると矛盾にぶつかる、という経験をしてきましたが、それが「貨幣関係が生まれる」ということなのかな。
Posted by 24wacky at 2006年11月24日 22:35
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