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2006年11月22日

『現代生協改革の展望』②

現代生協改革の展望
21世紀生協理論研究会編
大月書店 (2000.5)
通常1-3週間以内に発送します。




2 現代社会の基本視座


で、ここからいきなり資本の問題が出てくる。


人格のシステムと物象のシステムの分裂

「メタ協同」に向かう根源的な運動は、実は一見、対極にある資本主義システムから発している。資本主義システムの編成主体は資本である。資本とは、商品交換から生じた貨幣が不断に自己増殖する価値の運動体となり、生きた労働を包摂することによって価値増殖を可能にするシステムの主体となったものである。

として、

資本のシステムとなることによって社会システムは、人格のシステム ( 人格的関係 ) と物象のシステム ( 物象的関係 ) に分裂させられる。

という問題が出てくる。

「生きた労働」が「人格のシステム」に、
「貨幣が不断に自己増殖する」のが「物象のシステム」にそれぞれ相当する。
という理解でいいのか?

生身の複数の人間がいっしょに関わりながら商品を生み出していく
というのは人格のシステムといえる。

一方で、貨幣が自己増殖するシステムは人間同士の行いを超えた、
人間がタッチできない「物象の」システムである。

この相容れないような両者が資本のシステムでは必要である。

さらにその根底には「私的なもの」と「社会的なもの」との分裂がある。

そしてこの「社会的なもの」と「私的なもの」が統一された段階が、マルクスのいうアソシエーションである。現在はそれへの発展段階といえる。


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