2008年05月23日
『世界共和国へ』を読むためのメモ その5
第Ⅱ部 世界帝国
1章 共同体と国家
1 未開社会と戦争
原始的段階を考える時「未開社会」をイメージしたりするが、未開社会と原始社会は違う。未開社会は、国家への移行を拒むために作り出された、共同体の定常均衡を維持するためのシステムである。それは交換様式A、互酬の交換を純粋に徹底することで実現する。それに対し原始社会とはその多くが後に国家へ移行したような社会で、互酬以外の他の交換様式もはらんでいた。
レヴィ=ストロースは未開社会に見られる近親相姦の禁止を、心理的な理由によって説明するのではなく、他の部族と女を交換することによって社会を広い範囲に拡大する「外婚制」のために不可欠な要素だとした。しかしこの互酬的交換の拡大は共同体の外には発展しない。
このように共同体の外に出ない未開社会は平和主義的だといえるが、クラストルは外部との接触がなかったアマゾン奥地のヤノマミ族が常に戦争をしている例を上げ反論した。戦争は交換の失敗の後にあるのではなく、交換に先行すると。この説に従うと、戦争は共同体の内部を分散化させる、あるいは戦争のために集権的な国家形成が不可能になる、つまり、戦争こそ共同体が国家に転化しない原因だということになる。
しかしながら、未開社会=共同体が国家に転化しない理由は、その中での互酬的交換でもないし、戦争でもない。それは外の国家からの孤立という条件と、狩猟採集が可能な熱帯地域などの自然条件、言葉を変えれば外部との交易を必要としないことにある。逆にいうとそれらの条件がない原始社会は、ことごとく他の発達した国家に包摂され、変容していった。といういことは、そこに互酬以外の交換様式が萌芽的にであれ既に存在していたということ。
1章 共同体と国家
1 未開社会と戦争
原始的段階を考える時「未開社会」をイメージしたりするが、未開社会と原始社会は違う。未開社会は、国家への移行を拒むために作り出された、共同体の定常均衡を維持するためのシステムである。それは交換様式A、互酬の交換を純粋に徹底することで実現する。それに対し原始社会とはその多くが後に国家へ移行したような社会で、互酬以外の他の交換様式もはらんでいた。
レヴィ=ストロースは未開社会に見られる近親相姦の禁止を、心理的な理由によって説明するのではなく、他の部族と女を交換することによって社会を広い範囲に拡大する「外婚制」のために不可欠な要素だとした。しかしこの互酬的交換の拡大は共同体の外には発展しない。
このように共同体の外に出ない未開社会は平和主義的だといえるが、クラストルは外部との接触がなかったアマゾン奥地のヤノマミ族が常に戦争をしている例を上げ反論した。戦争は交換の失敗の後にあるのではなく、交換に先行すると。この説に従うと、戦争は共同体の内部を分散化させる、あるいは戦争のために集権的な国家形成が不可能になる、つまり、戦争こそ共同体が国家に転化しない原因だということになる。
しかしながら、未開社会=共同体が国家に転化しない理由は、その中での互酬的交換でもないし、戦争でもない。それは外の国家からの孤立という条件と、狩猟採集が可能な熱帯地域などの自然条件、言葉を変えれば外部との交易を必要としないことにある。逆にいうとそれらの条件がない原始社会は、ことごとく他の発達した国家に包摂され、変容していった。といういことは、そこに互酬以外の交換様式が萌芽的にであれ既に存在していたということ。
Posted by 24wacky at 01:49│Comments(0)
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