てぃーだブログ › 「癒しの島」から「冷やしの島」へ › アソシエーション › 農耕を作り出したのは国家である

2009年01月01日

農耕を作り出したのは国家である

「『世界共和国へ』に関するノート」のためのメモ その11

農業の結果として、階級社会や国家ができたというがそうではない。むしろ、国家の結果として農耕が始まったというべきなのだ。農耕は特定の地域、西アジア、エジプト、インド、中国、アメリカに起こった。みな、古代文明=国家が成立したところである。もちろん他の地域でも農耕は起こったが、それは定住とともに採集の延長として始まった栽培とあまり変わらない。そこは、降雨の多い地域、あるいは大がかりな灌漑を必要としない山地などに限られていた。だから相変わらず狩猟採集がメインであった。

それに比べ、古代文明が栄えた地域は、半乾燥地域であり、平地であった。そこへティグリス河やユーフラテス河から水を引き、肥沃な土地に変える。それによって文明が栄える。このように大規模な灌漑工事には大量の労働力、そしてそれを可能にする組織力が必要である。《人が労働するには、国家による強制とディシプリンが必要である》。それは軍隊に似ている。つまり、国家が農耕を作り出したのだ。


同じカテゴリー(アソシエーション)の記事
放射性廃棄物の行方
放射性廃棄物の行方(2011-04-01 23:57)

放射性廃棄物とは
放射性廃棄物とは(2011-03-29 20:54)

プルトニウムとは
プルトニウムとは(2011-03-29 01:51)


 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。