2010年06月08日
鳩山の政治生命を殺したのは誰だ?
県内移設反対米紙全面広告についてのニュース動画で紹介したジョン・フェッファー氏がForeign Policy In Focusに最新記事を寄稿している。
Who Killed Hatoyama's Career?
Who Killed Hatoyama's Career?
以下、日本語訳を掲載する。どこかの国の「鳩山政権迷走劇」論調とはかなり違うことが分かっていただけるだろうか。
この記事で重要な視点は、米国政府にとって「普天間移設問題」は大きな問題ではないということ。それは日本国内において、「普天間移設が迷走すると日米同盟が壊れてしまう。その責任は全て鳩山政権にあるのだ」という論調がいかに内向きで馬鹿げたものであるかを論証する。
つまり「対等なパートナーシップ」を求めた鳩山政権を降ろすことが米国にとっての命題であり、その思惑に従順な官僚とメジャーメディア(そしてそれに妄信して乗っかる「世論」)が国内では包囲網を張った。その圧倒的な力に鳩山は最終的に屈せざるを得なかったということになる。
私には米国政府が本気で鳩山政権を潰そうとしていたかどうか定かではない。むしろ日本の官僚とメジャーメディアにとって、そのような前提を動かしがたい常識として認定したほうが、自分たちにとって都合が良いから、米国政府に命令される前に自分たちの方から勝手にそうしている、むしろ「米国の意向」を勝手に忖度しているように見える。
この記事で重要な視点は、米国政府にとって「普天間移設問題」は大きな問題ではないということ。それは日本国内において、「普天間移設が迷走すると日米同盟が壊れてしまう。その責任は全て鳩山政権にあるのだ」という論調がいかに内向きで馬鹿げたものであるかを論証する。
つまり「対等なパートナーシップ」を求めた鳩山政権を降ろすことが米国にとっての命題であり、その思惑に従順な官僚とメジャーメディア(そしてそれに妄信して乗っかる「世論」)が国内では包囲網を張った。その圧倒的な力に鳩山は最終的に屈せざるを得なかったということになる。
私には米国政府が本気で鳩山政権を潰そうとしていたかどうか定かではない。むしろ日本の官僚とメジャーメディアにとって、そのような前提を動かしがたい常識として認定したほうが、自分たちにとって都合が良いから、米国政府に命令される前に自分たちの方から勝手にそうしている、むしろ「米国の意向」を勝手に忖度しているように見える。
鳩山の政治生命を殺したのは誰だ?
文・ジョンフェッファー 2010年6月2日
鳩山由紀夫氏の政治生命は死んだ。そしてワシントンは殺人兵器のあちらこちらに指紋をつけている。
日本国総理大臣は昨日、自身および彼のナンバー2である民主党の小沢一郎幹事長と共に辞任することを発表した。
マスコミは鳩山が4年以内に辞任した4人目の総理であることを日本の政治の不安定さとして大々的に報道した。しかし辞任は避ける事も出来たはずだ。
オバマ政権は鳩山に決して温厚ではなかった。米国政府は彼のアメリカ主導のグローバル化への批判を好まなかった。さらに、米国へより対等な関係を呼びかける鳩山総理に対し、米国政府は聞く耳を持たなかった。
しかし、それよりも米国が頑として約束の履行を迫ったのは沖縄基地問題だった。日本国総理は2006年に沖縄の何千人といる海兵隊をグアムへ移し、新たな基地を県内の他の場所へ建設することで普天間飛行場を閉鎖する催促の再交渉への呼びかけに関して無鉄砲だった。オバマ政権は鳩山と立ち上がったばかりの民主党の考えを改めさせようと過熱状態になった。
それはただ総理や民主党を説得するしないの問題ではなかった。民主党が連立与党を組むパートナーは移転計画に反対していた。そして沖縄県民の大多数は2006年の計画を拒絶したのだ。4月には抗議する10万もの人がデモ集会へと集まった。5月には更に17000人が集まり、普天間基地を包囲した。
そのように鳩山総理は板挟みだったのだ。彼には米国政府を憤慨させることは出来なかった。そして彼には自国民を疎遠にすることも出来なかった。だから彼は米国政府の命令を受け入れる事で政治と無理心中をし、辞任した。
ワシントンポスト紙のブラインハーデン氏は「鳩山人気は優柔不断さ故に大きく崩壊した」と書いている。
だがその解釈が正しいとは言えない。総理は色々な意味で計画を誤ったのだ。彼は未経験者だったのだ。彼の政治の輪には汚い資金問題がいくつかあった。
しかし彼は不可能な位置にいたから決断出来なかったのではなく、米国が決断不可能に仕向けたのだ。個人的見解では、米国政府は沖縄の基地を根本的に信頼していない政治家(鳩山)への武器として利用した。
日本の有権者は昨年の8月に民主党を支持した時、大きな変化を期待した。彼らは米国政府にとって日本が大きく変化する事や他所へ関心を向ける事など興味の無いことだということに気付いていなかったのだ。
日本の有権者が新しいリーダーを作ることは今からでも遅くはない。しかし米国にはそれらのリーダーを破綻させる権利があるのだ。
________
日本語訳:blood_skinny
校正:24wacky
Posted by 24wacky at 01:10│Comments(5)
│NEWSを知りたい
この記事へのコメント
何を隠そう、私は昨年9月の鳩山政権発足後に、日米の現状維持勢力が、強烈な圧力をかけるであろうと指摘し(『琉球新報』時評)10月には、鳩山政権は米国の「圧力」の前に腰砕けで、もう駄目と書き(『一坪反戦通信』)12月に書いた『沖縄論』担当章原稿では、なぜ、鳩山は辺野古に戻すことになるかの検証をしておりました。多分、『沖縄論』の絵解きで、鳩山の「敗北」は、充分に説明できていると思います。
というようなことを「当てた」ところで、その流れを止められなかった以上、何の役にも立たなかった。死ぬほど働いてきた結果がこれですから、底抜けに虚しいです。
というようなことを「当てた」ところで、その流れを止められなかった以上、何の役にも立たなかった。死ぬほど働いてきた結果がこれですから、底抜けに虚しいです。
Posted by まなぶた at 2010年06月08日 12:17
>まなぶたさん
『沖縄論』
http://earthcooler.ti-da.net/e2686702.html
で私がまとめさせていただいた当該箇所を貼り付けます。
鳩山政権
鳩山政権は「普天間飛行場県外・国外移転」をマニフェストから外し、岡田外相、北沢防衛相らもそれを不可能視する発言を繰り返している。どうして「緊密で対等な日米関係を築く」とマニフェストで謳った通りにできないのか?その理由として次の6点を挙げる。
①戦後の日米関係の過程で「とにかくアメリカを怒らせると恐い!」という非合理的な恐怖が植えつけられた
②日米両国で「ずっと今のままがいい!」という人たちが仕切っている
③日本には、野党側が代替的政策を準備するための組織的支援体制がない
④日本は米国政治を外側からしか見られない
⑤日本の指導者に、米国長期留学、就労者が少ない
⑥矛盾と不満を沖縄に集中させることで、全国争点化させない構造になっている
少なくても沖縄県内では「抑止力論」のウソを理論的に語ることが公然とされるようになりました。それはまなぶたさんや屋良記者などの功績です。それによって我々はどれほど勇気づけられたことか。
まだまだあきらめないでいきましょう!
『沖縄論』
http://earthcooler.ti-da.net/e2686702.html
で私がまとめさせていただいた当該箇所を貼り付けます。
鳩山政権
鳩山政権は「普天間飛行場県外・国外移転」をマニフェストから外し、岡田外相、北沢防衛相らもそれを不可能視する発言を繰り返している。どうして「緊密で対等な日米関係を築く」とマニフェストで謳った通りにできないのか?その理由として次の6点を挙げる。
①戦後の日米関係の過程で「とにかくアメリカを怒らせると恐い!」という非合理的な恐怖が植えつけられた
②日米両国で「ずっと今のままがいい!」という人たちが仕切っている
③日本には、野党側が代替的政策を準備するための組織的支援体制がない
④日本は米国政治を外側からしか見られない
⑤日本の指導者に、米国長期留学、就労者が少ない
⑥矛盾と不満を沖縄に集中させることで、全国争点化させない構造になっている
少なくても沖縄県内では「抑止力論」のウソを理論的に語ることが公然とされるようになりました。それはまなぶたさんや屋良記者などの功績です。それによって我々はどれほど勇気づけられたことか。
まだまだあきらめないでいきましょう!
Posted by 24wacky at 2010年06月08日 16:41
米国国家安全保障会議(大統領直属機関)のアジア局長ジェフ・ベイダー氏が、ワシントンで行った講演の記録が回ってきました。その要点は、
・オバマ政権は、政権発足時に鳩山が中国を取る、「東アジア共同体」構想から米国を排除する、という可能性を懸念した
・ゲイツが岡田に怒鳴ったというリークが、後の「交渉」の基調を決めた。これは、やるべきでないリークだった←嘘をつけ!!(byまなぶた)
・普天間に関して、日本の外務省が働かず、民主党の政治家たちが勝手に動いて行き詰った
・普天間問題では、「外圧」を使わなかった。もう「外圧」の時代は終わった←何を言っているんだ、こいつは!?
というようなことで、本音を語っているとするならば、認識は180度違います。というか、「外圧」云々は、米国の意を受けた外務省、防衛省が鳩山をどんどん追い込み、別に米国が圧力を加えたという認識もない、ということなのでしょう。
話の中に、とにかく「沖縄」が全く出てきません。「地元合意」も糞もない、沖縄は自分たちのもの、という意識なのだと考えられます。
菅直人は、鳩山よりも酷いことをやってくるはずです。気が重い。
・オバマ政権は、政権発足時に鳩山が中国を取る、「東アジア共同体」構想から米国を排除する、という可能性を懸念した
・ゲイツが岡田に怒鳴ったというリークが、後の「交渉」の基調を決めた。これは、やるべきでないリークだった←嘘をつけ!!(byまなぶた)
・普天間に関して、日本の外務省が働かず、民主党の政治家たちが勝手に動いて行き詰った
・普天間問題では、「外圧」を使わなかった。もう「外圧」の時代は終わった←何を言っているんだ、こいつは!?
というようなことで、本音を語っているとするならば、認識は180度違います。というか、「外圧」云々は、米国の意を受けた外務省、防衛省が鳩山をどんどん追い込み、別に米国が圧力を加えたという認識もない、ということなのでしょう。
話の中に、とにかく「沖縄」が全く出てきません。「地元合意」も糞もない、沖縄は自分たちのもの、という意識なのだと考えられます。
菅直人は、鳩山よりも酷いことをやってくるはずです。気が重い。
Posted by まなぶた at 2010年06月08日 21:03
>まなぶたさん
情報ありがとうございます。
痛感するのは、このように海外(アメリカ)の誰それが何を言ったかという情報を得る場合、
・その人がどういうポジションにいるのか?
・どのような意図からそう言っているのか?
・その発言を扱うメディアの意図は?
ということを読み解くセンスが必要であるということ。メディアリテラシーを含め、『沖縄論』の④日本は米国政治を外側からしか見られないということが自分を含め不足しているのですね。
だから、まなぶたさんのようなメディア(媒介)が激しく求められるという。むろんそのような役割を都合よく適当に利用しようとする日本のお寒いメディア状況というものもまた、最近のまなぶたさんを襲っている現実としてあるのでしょう。これに対し「その手には乗るか、バカヤロー」と冷静に身構えるまなぶたさんがまた頼もしいのですが。
とにかく、そのようなまなぶたさんのようなポジションをさらに媒介しフラットなかたちで共闘するものの存立がキーかなと思ったりします。
「市民運動出身の管直人」「反小沢色を鮮明に打ち出した管新政権」というメディアの連呼に気をつけろ!ですね。
情報ありがとうございます。
痛感するのは、このように海外(アメリカ)の誰それが何を言ったかという情報を得る場合、
・その人がどういうポジションにいるのか?
・どのような意図からそう言っているのか?
・その発言を扱うメディアの意図は?
ということを読み解くセンスが必要であるということ。メディアリテラシーを含め、『沖縄論』の④日本は米国政治を外側からしか見られないということが自分を含め不足しているのですね。
だから、まなぶたさんのようなメディア(媒介)が激しく求められるという。むろんそのような役割を都合よく適当に利用しようとする日本のお寒いメディア状況というものもまた、最近のまなぶたさんを襲っている現実としてあるのでしょう。これに対し「その手には乗るか、バカヤロー」と冷静に身構えるまなぶたさんがまた頼もしいのですが。
とにかく、そのようなまなぶたさんのようなポジションをさらに媒介しフラットなかたちで共闘するものの存立がキーかなと思ったりします。
「市民運動出身の管直人」「反小沢色を鮮明に打ち出した管新政権」というメディアの連呼に気をつけろ!ですね。
Posted by 24wacky at 2010年06月08日 22:09
普天間基地問題の考え方
さて沖縄の基地問題では長い間、容認派と反対派で県民世論は対立し不毛の論争が繰り返され結果的に政府の思い通りに操られて来ました。
両者に共通する弱点は沖縄自体の利益とは別の日本国内での思想、政治的枠組みに左右される事です。
容認派は政府予算、補助金に頼る経済を理由に県民の不利益にも目を瞑って政府に迎合して来ました。
反対派は反戦平和原理主義で騒げば理想が実現可能かの如き幻想に陥って現実から遊離して生活者としての現実を無視出来ない大多数の県民の支持を失って来ました。
この様な根本的な矛盾から脱却するには究極的には琉球民族としての政治的独立が望ましいのですが1609年以後の歴史的経緯から残念ながら現在の沖縄県民は民族自決の気概を失って久しいのが現実です。
そこで日本国民としての沖縄県を前提として米軍基地問題を考える場合には沖縄県民世論と同時に日本国民世論全体の中で受け入れられる方策を模索せざるを得ないのです。
先に鳩山(前)総理が全国知事会に沖縄の負担軽減の為の協力を求めた際にも具体的な意思表示は皆無であり、普天間基地の県外移設は不可能な現実が証明されました。
理想論としての国外移転、即時閉鎖には米国の同意が必要です。対米交渉には単なる感情論では無く日米同盟の枠組みの中での段階的な展望に立った具体的な提言が必要です。
日米安保条約、地位協定の見直し、米軍基地経費負担も含めた日米関係全体の検証も必要ですが焦眉の急は普天間の危険性除去です。
そこで在沖海兵隊の存在理由である世界中の何処よりも制約の少ない沖縄の訓練施設を返還させる方策としての使用期限交渉が必要です。
現実的に直ちに海兵隊の全面撤退を求めても米国との合意は困難な状況では訓練施設の返還までの期間限定での暫定的な辺野古移設受け入れ以外に普天間の危険性除去の目処は立ちません。
沖縄県内では自民党が野党転落を機に無責任にも従来の受け入れから反対派に転じていますが基地受け入れを前提に進めて来た振興予算、米軍基地再編交付金による公共工事の凍結中止は県民の世論に反します。
民主党県連(喜納昌吉代表)も口先だけで県内反対を唱えても政権与党内に留まっている限り、実効性の無い無駄なポーズに過ぎない事を県民は見抜いています。
社民党は福島党首が辺野古反対で連立離脱しました。筋論としては評価出来ますが少数野党となっては国の政策を動かせません。
沖縄の基地問題を現実的に解決するには普天間の現状維持は絶対に避けるべきであり、同時に嘉手納基地以南の大部分の返還を含むSACO合意での辺野古移設は現時点では止むを得ない苦渋の選択です。
心情的な反対論では無くSACO合意で辺野古移設に求められた機能と自民党政権下で官僚が米国に迎合してゼネコン利権の為に巨大基地を目論んだ日米合意の現行案を冷静に検証して必要最小限度の埋め立てで使用期限付きの暫定基地とすれば自然環境への負荷も抑制出来ます。
同時に考えるべき事は稲嶺前知事が言った様に返還後の活用としても港湾施設はクルーズ船の寄港地として、1300m滑走路はチャーター便の運航、北部地区医師会運用のドクターヘリ基地としても有効です。
今後の対米交渉に求められるのはSACO合意を受け入れた上で海兵隊の全面撤退と訓練施設の全面返還へ向けての使用期限設定ですが既得権益絡みの官僚機構では不可能であり、正に政治主導が必要です。
私の基本的立場は思想信条とは無縁の沖縄県としての利益追求です。
さて沖縄の基地問題では長い間、容認派と反対派で県民世論は対立し不毛の論争が繰り返され結果的に政府の思い通りに操られて来ました。
両者に共通する弱点は沖縄自体の利益とは別の日本国内での思想、政治的枠組みに左右される事です。
容認派は政府予算、補助金に頼る経済を理由に県民の不利益にも目を瞑って政府に迎合して来ました。
反対派は反戦平和原理主義で騒げば理想が実現可能かの如き幻想に陥って現実から遊離して生活者としての現実を無視出来ない大多数の県民の支持を失って来ました。
この様な根本的な矛盾から脱却するには究極的には琉球民族としての政治的独立が望ましいのですが1609年以後の歴史的経緯から残念ながら現在の沖縄県民は民族自決の気概を失って久しいのが現実です。
そこで日本国民としての沖縄県を前提として米軍基地問題を考える場合には沖縄県民世論と同時に日本国民世論全体の中で受け入れられる方策を模索せざるを得ないのです。
先に鳩山(前)総理が全国知事会に沖縄の負担軽減の為の協力を求めた際にも具体的な意思表示は皆無であり、普天間基地の県外移設は不可能な現実が証明されました。
理想論としての国外移転、即時閉鎖には米国の同意が必要です。対米交渉には単なる感情論では無く日米同盟の枠組みの中での段階的な展望に立った具体的な提言が必要です。
日米安保条約、地位協定の見直し、米軍基地経費負担も含めた日米関係全体の検証も必要ですが焦眉の急は普天間の危険性除去です。
そこで在沖海兵隊の存在理由である世界中の何処よりも制約の少ない沖縄の訓練施設を返還させる方策としての使用期限交渉が必要です。
現実的に直ちに海兵隊の全面撤退を求めても米国との合意は困難な状況では訓練施設の返還までの期間限定での暫定的な辺野古移設受け入れ以外に普天間の危険性除去の目処は立ちません。
沖縄県内では自民党が野党転落を機に無責任にも従来の受け入れから反対派に転じていますが基地受け入れを前提に進めて来た振興予算、米軍基地再編交付金による公共工事の凍結中止は県民の世論に反します。
民主党県連(喜納昌吉代表)も口先だけで県内反対を唱えても政権与党内に留まっている限り、実効性の無い無駄なポーズに過ぎない事を県民は見抜いています。
社民党は福島党首が辺野古反対で連立離脱しました。筋論としては評価出来ますが少数野党となっては国の政策を動かせません。
沖縄の基地問題を現実的に解決するには普天間の現状維持は絶対に避けるべきであり、同時に嘉手納基地以南の大部分の返還を含むSACO合意での辺野古移設は現時点では止むを得ない苦渋の選択です。
心情的な反対論では無くSACO合意で辺野古移設に求められた機能と自民党政権下で官僚が米国に迎合してゼネコン利権の為に巨大基地を目論んだ日米合意の現行案を冷静に検証して必要最小限度の埋め立てで使用期限付きの暫定基地とすれば自然環境への負荷も抑制出来ます。
同時に考えるべき事は稲嶺前知事が言った様に返還後の活用としても港湾施設はクルーズ船の寄港地として、1300m滑走路はチャーター便の運航、北部地区医師会運用のドクターヘリ基地としても有効です。
今後の対米交渉に求められるのはSACO合意を受け入れた上で海兵隊の全面撤退と訓練施設の全面返還へ向けての使用期限設定ですが既得権益絡みの官僚機構では不可能であり、正に政治主導が必要です。
私の基本的立場は思想信条とは無縁の沖縄県としての利益追求です。
Posted by isao-pw大城 勲 at 2010年06月12日 20:41