2006年11月17日

『蟻の兵隊』を語る

琉球新報11月15日~17日付に『蟻の兵隊』を語ると題し、池谷薫監督と奥村和一さんへのインタビューが掲載されている。
興味深い内容で上映に併せタイムリーなよい企画だ。

『蟻の兵隊』を語る


本編中一箇所分かり難いところがあった。
それはスピーチをした後の小野田さん(フィリピン・ルパング島から1974年に生還した旧日本軍少尉)に奥村さんが「戦争賛美ですか?」と問い詰める。それに対し小野田さんは逆切れする箇所。
その後の奥村さんのなんともいえず遣る瀬無い表情が印象的だ。

小野田さんが奥村さんにとって「戦争賛美」的に感じるスピーチをやって、それに対し詰め寄ったということはなんとなく分かるのだが、スピーチを含めたその場の雰囲気をイマイチ伝えきれていないのでやや唐突な印象を拭えない。

この部分がインタビューで答えれらている。

奥村 小野田さんが、みんなの前で六十年前の戦争は聖戦だった、と強調するので、かっとなって。ほかの人だったら言わないですよ。しかし小野田さんは最後まで南方のジャングルの中で苦労した。私たちと条件は違うが、同じ残留者の小野田さんには、戦争がどんなに残酷かということを語って欲しかったし、だから頭にきてなぜ戦争はやめろと言わないんだ」と思った。

また沖縄についての印象を訊かれ、

奥村 私の世代にとって沖縄に行くことは戦場に行くのと同じ気持ちになる。沖縄では今でも戦争は終わっていないと思う。米軍普天間飛行場を辺野古に移設することが県知事選の争点になっている。戦争をしないのだったら戦争する施設は必要ないですよ。ごまかしている。沖縄の戦争が終わっていないというとは日本の戦争が終わっていないということですよ。


戦争について一番伝えたいことは何か訊かれ、

奥村 お互いに善良な人間が戦争になると鬼になって殺し合いをするということですよ。どんなに恐ろしいことか。教育も恐ろしい。
最後の答えがこのドキュメンタリーでは恐ろしいほどリアルに描かれている。

教育基本法改正案が衆議院を通過した今

県知事選を2日後に控えた今

わたしたちが何を思いどう行動するか、

『蟻の兵隊』が教えてくれることは多い。


12月1日(金)まで桜坂劇場で上映しています。
是非劇場へ足を運んでください。

県知事選候補者をまだ決めかねている方、

『蟻の兵隊』を観にって下さい。

自分は既に決まっているという方、

そういう人が回りにいたら声をかけて『蟻の兵隊』をいっしょに観に行って下さい


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