2006年11月27日
『ゆれる』

『ゆれる』を桜坂劇場へ観に行った。
脚本&監督で今どきヒット作が生まれる幸福に恵まれた西川監督の『ゆれる』。
その仮タイトルのような作品名が採用されてしまったのもまた事件といえる。
兄と弟、地方と東京にゆれる心情は恐らく作家にとって独壇場のものだろう。
低予算ゆえかチープなセットが目に付きやすい日本映画の中で
「腰の座った」美術、小道具を見逃してはならない。
蟹江敬三扮する弁護士事務所の窓外を走る京浜急行線の美しい赤、
儚い横断運動は、膨張し続け破裂寸前の帝都の静脈を想像させる。
Posted by 24wacky at 17:30│Comments(0)
│いつか観た映画みたいに
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