2009年07月09日

『沖縄10年戦争』

『沖縄10年戦争』桜坂劇場で『沖縄10年戦争』を観る。沖縄のやくざ組織琉栄会の宮国派幹部金城友行(松方弘樹)と伊波派の伊波朝市(佐藤允)、伊波朝勇(千葉真一)は共に沖縄戦の壕体験を持つ幼馴染みだった。そこに海洋博利権を求めて関西錦連合のボス(小池朝雄)が介入する・・・

沖縄やくざ抗争を本土系やくざが包摂するという基本構造は『沖縄やくざ戦争』と同じ。細かい人間ドラマ、性格付け、脇役の設定などがより構築されている。

クライマックスは大阪やくざの奸計にまんまと陥れられた伊波朝勇らが生まれシマの亀甲墓に避難する、そこでの銃撃戦である。そのとき少年時代の沖縄戦の壕での記憶がフラッシュバックされる。忠実に再現された墓内と墓外の銃撃戦が、単なる鉛の弾の応酬ではない錯綜振りを招来させる。息子の最期を銃撃の音で知る老いた父親(加藤嘉)は沖縄のオジイ「らしくない」が泣かせる。



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